『娯楽理論』第2回:快感の分類

【注記】
 この回は未完成であり、後に追記や修正の可能性があります。

【主張・快感の分類】
 この理論のために達成興奮好奇結合という分類上の用語を作る。
 娯楽の中での快感は、この4つの用語に分類可能である。

【用語の説明】
達成:対象が娯楽に対して抱いた期待を満たされること。
興奮:対象の本能、あるいはそれに近いものに訴えること。
好奇:対象にとって珍しいもの、今までにないものを提示すること。
結合:対象の中で娯楽中のあるものと他のものが関連付けられること。

【達成の例示】
・物語上での伏線の提示と伏線の回収。
・広告宣伝と宣伝通りの実態。
・対象の信念・心情・思想・萌えなどに対応した内容。

【興奮の例示】
 訴えるべき本能・感情の分だけ例示は存在する。
 凡例は性欲・食欲・恐怖・生理的嫌悪感・恋愛感情・笑い・反射的な驚きなど。

【好奇の例示】
・斬新な広告宣伝。
・物語上での予想外の展開。

【結合の例示】
・ゲーム上で画面の動きと音楽の展開を合わせる。(視覚と聴覚の関連付け)
・伏線の提示と伏線の回収。(達成と共に物語上の2点の関連付けでもある)
・物語上で作品外の意図的なパロディを行う。(作品と作品外の関連付け)
・物語上で対象の人生経験と一致する描写。(空想と内心の関連付け)

【発展】
・しかるべき技術があり対象が理解可能な人間ならば、絶対にある程度の快感を引き出せる。
・ただしその表現を凡庸だと思われた場合は確実に快感が減ずる。

『娯楽理論』第1回:大前提

【注記】
 この理論内において、責任を持てるのは理論内での無矛盾性のみです。
(もちろん完璧な理論の提供はできませんが、間違いの指摘に対しては真摯に応対するつもりです)
 言い換えると、読んで楽しかったり学術的に正統だったり実際の創作の上で役に立つとは保証できません。
 自分の考えを整理するために、当然の事を改めて書き留める側面が強い文章です。

【主張・大前提】
 娯楽中に対象の受け取る感情は、快感と不快の二種に分類可能。

【用語の定義】
娯楽:生存とそれほど関わらない理由で必要とされるもの、あるいは行為。
対象:何らかの形で娯楽に触れ、それを受け取る者。
快感:娯楽を受け取る事を続行したくなる感情。
不快:娯楽を受け取る事を中断したくなる感情。

【発展】
・娯楽中に不快が快感を上回った場合、娯楽は中断される。
・娯楽そのものとは関係のない感覚、例えば眠気なども快感か不快かのどちらかに分類可能。(用語の定義に注目)

【予想される質問】
『前提の根拠は?』
 理論を分かりやすくするための便宜であるため、特にない。
『娯楽の定義が不明瞭では?』
 不明瞭な定義に対応できるように一般論を展開する予定。