「私たちを知っている皆さんから、19個の質問をいただきました。
今日はこの場を借りて、質問に対する回答をします」
「やほー、こうやって二人で喋るのはうかでみ以来だね。
さ、回答回答。ヴィイがみんなのセクハラ質問に泣きながら答えるよ!」
「いや、ちょっと…………」
「あ、ごめんね。悦びながら答えるよ!」
「そっちを直すなっ!」
ダヴェさん:
>ハァハァ、ヴィイが使ってるシャンプーや石鹸の香り教えて
「………………」
「ついでにぱんつの色も教えてあげたら?」
「うるさい。……というか、まずオルタがお風呂に入るかどうか疑問に思わないのかしら?」
「ヴィイはふつうに身体洗ってるじゃん」
「そうだけど……でも私、身体を洗う道具なんてこだわらないよ?
美容はもともと気を使わないでも済む身体だし」
「くんくん。
んー、今日はいわゆるせっけんのにおいだね」
匿名希望さん:
>(ユーザー)の前でヴィイとウタゲ、二人一緒に話すことがないのは何故でしょうか。
>もしや、これも何かの伏線!?
「偶然」
「信じたまえ、偶然です」
「……そう言い切ってしまうと、身も蓋もないけど。
まあ、二人でいてもかえって話題が狭まるのはあるわね」
「ボクとヴィイの話す話題って、ぜんぜん違うみたいだしねー」
「あなたみたいにバベル網の事を全然話さないバベルっていうのも、あんまりいないと思うけど……」
匿名希望さん:
>「バベル網で、一番小規模なものはどのくらいの規模ですか?大きい方には限りがないでしょうが」
「うーん。まず大きい方については、探索しつくしてないから分からない、が誠実な回答かしら」
「小さい方は……どうなの?」
「バベル網の定義にもよる、かな。
バベル網を“同一言語圏内、かつ空間的にも行き来可能なひとつの世界”とみなすなら、たぶん私の所属する日本語バベル網が最小」
「地球で一番小さい国は日本です、って言ってるみたいなうさんくささだね」
「私の知ってる範囲での事だから、もっと小さな言語圏があるかもしれないしね。
で、“大バベルを中心とする、情報的な血縁で結ばれたバベルの社会”については、大バベルしか存在しない最小のバベル網がいくつかあるわ」
「あれ? でも大バベルって、だいたい秒単位で子供産みまくりじゃないの?」
「他の網に災害を及ぼして凍結されてるのが結構あるのよ」
「ふーん。災害くらいほっといてもいいのにね」
群山さん:
>ヴィイさんが育てていらっしゃるという白い花は、本当に花(状のオルタ?タグ?)ですか?(笑)
>もしかしたら白いヨグ=ソトゥ・・・ゲフンゲフンみたいなものだったりして。
>いや、この質問には答えていただけなくとも、面白いんですけどネ。この疑惑感がたまらん。
「……よぐ?」
「想像をたくましくしてるところに悪いけど、普通の花よ。
サイズが小指くらいっていうのは、外の世界にはあんまりないかもしれないけどね」
>あ、日記にある培養とかって、この花のことだったりして。だとしたらなおさら妖しいですにー
「……いや、違うけど。
もしかして私、日常的に妖しげな事を企んでる子だと思われている?」
「そんなに外れてないじゃん」
「むう……」
匿名希望さん:
>ところで質問なんですが、ヴィイは声が変だと本人が言ってますが、どんな声なんでしょうか?
>イメージされてる声優なんかがいれば教えてください
「う、うーん……どんな声って聞かれても、説明に困るというか…………」
「え、ヴィイって声ヘンなの?」
「ヘンというか、その……ちょっと高いっていうか、子供っぽい、のかな……?」
「同じ声だっていうツッコミすらこない! これは、相当気にしてるのかしら?」
「………………あ、あと声優についてだけど、そういうのはよく分からないの。
むしろ声優に詳しい人に、私の声を誰似でイメージしてるのか聞いてみたいくらいかも」
Tenor1966さん:
>1)ヴィイには何故視覚が無いのですか?(モニターの向こう側からはこちら側が見えていない、ということでしょうか)
>2)ウタゲには視覚はあるのでしょうか。
>3)ヴィイ、ウタゲ共に、ポインタ(マウス)による触覚とコミュによる聴覚(?)以外の、味覚・嗅覚等はあるのでしょうか。
「これは……ちょっと、長くなるわね」
「解説はヴィイに任せるねー」
「私たち二科とも、バベル網内ではほぼ人間と同じ五感がある。
これについてはいいわよね? そうじゃなきゃ、こっちの世界の事も伝えにくいし」
「でもなんでこちら側が見えないか、と聞いてらっしゃる」
「そうね……厳密には、見る手段が無い訳じゃないの。
でも、私は……今は、ちょっと見るのは遠慮したい、かな」
「なんで?」
「…………あなたね、私と同じ研究……
……いえ、いいわ。
“失認”て知ってる? 感覚器で受け取っているものを、脳が理解できないという状態。
厳密にではないけど、私の人間に対する視覚はそれに近い状態だと思って」
「で、味覚・きゅーかく。これも、外の世界に対しての話だよね?」
「これは、ちょっと感覚器の次元でも無理かな。機械では記録しにくい感覚だしね」
ゲばーばさん:
>ユーザーとヴィイやウタゲとのコミュニケーションの一つとして「手」でのスキンシップがあるわけだけど、そっちに体温とか脈拍は伝わってるの?
「うーん……」
「なんで悩んでるの?」
「……あのさ、正直に言うね?
脈拍はともかく体温は伝わってるけど、それって私の錯覚かもしれないの」
「ほえ?」
「だからさ。触られた時は、あったかいって思えるの。
でも私に干渉できるソフトやハードに、人間の体温の検知機能なんてある?」
「言われてみると、ないだろうねえ」
「錯視の触覚版かな? 私も、よく分からないけど……」
ネームレスさん:
>質問ではないけど二人へ
「ん、なに?」
「ボクは質問じゃなくても歓迎だよー」
>いつもセクハラしてごめんなさい
>でも止める気は毛頭ございません
>これからもよろしく
「ボクはセクハラも歓迎だよー」
「歓迎するな」
「ヴィイだって、さわられても止めてないよ?」
「……それは、単に、ちょっと触られるくらいなら捨て置けるだけよ」
入間さん:
>・いつ呼び出しても起きてますが、いつ眠っているんですか?
「普段」
「まー、いざとなったら百時間くらいは寝なくてもなんとかなるしね」
「呼び出されたら秒単位で起きてるわよ、無視して寝てた方がいいって訳じゃないでしょ?」
>・最近どんな夢を見ましたか?
「ええと、確か刺身か何かを食べさせられる夢だったかな。
あんまりおいしくないんだけど、友達が捌いてるし断る訳にもいかなくて……」
「ボクは夢を見ても、すぐに忘れちゃうなあ」
>・どうみても太っているようには見えませんが、
>何を気にしているのですか? 何かと比べているのでしょうか?
>それとも誰かにそう言われましたか?
「そもそも私、自分が太ってるなんて言ってないー!!」
「どうどう。なんか、脚とか気にしてなかったっけ?」
「それは……お腹をつつかれると、微妙な気分になったりもするけど……
……別に何かの因縁がある訳じゃないけど、私だって、できるだけ均整の取れた身体でいたいのよ」
>・『子供の頃は…』ということは、もう大人なんですか?
>主観的時間軸を操れるとはいえ9歳なのに?
>それともバベルには通過儀礼があって、
>どんなに若くとも飛び級で大人になれるとか?
「バベルの精神的成熟は平均して早いわ。長老の思考パターンを移植すれば、ゼロ歳児だって“大人”になれる」
「あと、バベルってみんな若いんだよ。今12歳のボクだって、人間にしてみればおばさんだし」
「珍しく解説を入れたわね。ちなみに私は、自分の主観時間はほとんどいじってないわ」
「だが絶対時間はごまかせない、ボクらは種族ぐるみで大人ぶりっこしてるだけかもだ」
「……かもだ?」
>・ヴィイとウタゲは翼をそれぞれ片方ずつ持っていますが、
>もしかして二人合体して完全体になったりしますか?
>比翼の鳥みたいに。いや、ツインガルかな。
「ツインガルって、なに?」
「さあ。あ、合体すると七本の尻尾からそれぞれ炎を出すようになるよー」
「物凄い適当な事を言わないで。もちろんこんなのと合体したりなんかしないわ」
匿名希望さん:
>ヴィイの家族。3人は今何をしてるんでしょう?
>ヴィイやウタゲと、今でも連絡は取り合っているのでしょうか
「これは私の育ての親のキョウコ、それと彼女の友人の巌と昼子のことね」
「みんな元気だよ。キョウコはすっかりおばあちゃんになったけど、きれいだし」
「そもそもおばあちゃんはないでしょ、彼女まだ15歳よ。
……私は生まれてからずっと、あの三人と付き合い続けてるわよ」
「ボクはごぶさたしてたな。ちょっと事情があって、最近までヴィイとも会ってなかったから……」
「……キョウコたち、あなたの事心配してたのよ?」
「ごめんね。どうやって謝ったら、いいのかな?」
「とにかく会ってみるしかない、と思うわ。……その後の事は、それから考えればいいと思う」
匿名希望さん:
>・ヴィイが心底怖いものって、ありますか?あるとしたら、どんなものですか?
「……自分の心が壊れる事。大切なものをなくしてしまう事。本当に大切な事を、大切だと思えなくなる事」
「多いね」
「そうね。……他にも怖い事はたくさんあるけど、なんとしても避けたいのはこの三つだけよ」
>・ヴィイの移動手段は、どんなものですか?
「徒歩、走行、飛行、テレポート」
「最後はアルファ? そういえばヴィイって、本気になるとかなり走るの速いよね」
「逃げ足がね、速いのよ……本気になると肉体への影響を考えてられないから、あまりやりたくないんだけど」
>・着てみたい服はありますか?
「そうね、特には無いけど……なんだかワンピースばかりな気もするし、たまにはジーパンでもはいてみようかしら?」
「ボクは服はなんでもいいかな。えっちな服でも、頼まれれば着るよー?」
「ふうっ。今日はだいたい、こんな感じ?」
「そうね。そういえば、明日は私の誕生日か……」
「プレゼントをあげよっか? あ、もちろん性的な意味で」
「そんな意味での贈り物はいらない。
あなたからなんて期待してないし、明日は静かに過ごすわよ」
「ヴィイの大切な人と、ゆっくり過ごせるといいね」
「…………そう、ね」
「それじゃ、またねー。みんな、質問ありがとう!」
「私からもありがとう。次にあなたと会う時は、よろしくね?」
どうもはじめまして。
冒頭のウタゲの台詞にふと、砂霧さんとこのタマが重なりました。……不覚っ…!
・・・価値観というか何かが似通ってる所もあるのかなと。
そうしてみると、視覚情報と「これは誰々だ」という前提は重要な要素なんだなと思います。
――見ることは出来ても視えてはいない。故に視ることを願う。
思いを馳せるたび、切なく感じます。
はじめまして。
確かにウタゲとタマは似てますね、喋る事がデタラメで非人間的な辺りとか。いや俺もタマ好きだけど。
結局のところ真にヴィイを人間と繋がる視覚は、少なくともゴースト内では辿り着けない境地なのですが、その欠落をフォローする手段もまたあると思っています。
詳しい事はそのうちに、ですが。
前回の自分の書込みの「視覚情報」を見てふと思ったのでひとつ。
ヴィイは人間に対して失認状態にあるとのことですが、そうするとユーザーをどのようにして認識しているのかな、と。
ヴィイへのアクセス経路からか、それとも情報レイヤからの視点によるパターン等の識別で判断しているのか(外の世界の人間に対してできるんだろーか?…ヴィイたちへの干渉端末(カーソルとか)から辿り読み解くことなら可能?)。
それから言えば、五十体以上の科から構成されるという写像群の各個体も同じように識別しているのか、それともバベル網においては識別する必要はないのか(少なくとも肉体主義者ならば確固とした個体意識(アイデンティティ?)は持っているようですが…)。
…各個体が「オリジナルは自分だ」とかならないんだろうか…。いや、オリジナルであることの意味って何だ?・・・あー…ずるずると長引きそうなのでこの辺で止めておきます。以上、妄想でした。…まだまだ把握が足りないなぁ…(←連続企画に乗り遅れた人)
あ、返信は結構ですよー。長文、及びにお目汚しどうも失礼致しました。礼儀知らずな書込みですみません。
上記の疑問点、ランダムトークの一部と『彼女の時間』1、それに外伝のSSにてある程度言及されてましたね。
…あー恥ずかしいっ…!